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麻酔科学会(福岡) [misc]

明日から麻酔科学会ですね。私は、銃後の守りを担う留守番隊の任務を仰せつかりました。先週は二回にわたり深夜にAAA破裂の麻酔に緊急出動したので、学会期間中は優雅に過ごせるのではないかと期待しています。

先日、ウェブ上をうろついていたところ、素晴らしい動画をみつけました。身の引き締まる思いがする素敵な動画です。三島由紀夫は、伝えるべきものを豊饒に持ち合わせている上に卓抜なる英語力をも兼ね備えている希有な作家ですね。sudden explosionを今風に「キレる」と理解しました。小市民生活の私が文字上でしか触れることのない残忍とか野卑といった英単語が三島によって音にされると、新鮮な衝撃です。しかし、こういう直球で真面目な三島もよいのですが、文学的素養を涵養する余地大いにありの私は彼のポップな一面が垣間見える「レター教室」がお気に入りです。

それでは、明日と明後日はお休みします。ごきげんよう。


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コメント 2

ぶりぶり

おひさしぶりです。
私も麻酔学会には出席しませんでした。三島由紀夫は英語うまいですね~。
しかし、居合のほうは(?)ですかね~~。心も体もできていない素人の私が言うのもなんですが、彼の居合はやはり何か一つ、体の使い方ができていない感じです。だからあんなに早く死んでしまったのではないでしょうか。
彼もあのまま生きていればきっとノーベル賞はとったでしょうし、なにより後世の我々に多くの文芸作品を残してくれたでしょう。まことに惜しいことです。
by ぶりぶり (2010-06-10 15:48) 

vril

ぶりぶり先生、こんにちは。

私もあの居合いを見て、三島が「へなへな野郎」と評されていた理由がよく分かりました。三島はへなへな野郎を返上するためにボディビルに精を出していたようですね。しかし、筋肉が足りないのではなく、ぶりぶり先生ご指摘の通り、中心軸や丹田ができていないためにあのようなひょろひょろ居合いになってしまうのだと思います。

私が高校生の頃読んだ「女神」の中で印象に残った一節をご紹介します。

注文をうかがいに来た給仕に、
「私はマルティニ。朝子は?」
と朝子のほうへ柔和な顔をむけた。
「あたくし? デュボネ」
給仕が行ってしまうと、周伍は、「及第」というしるしの微笑をうかべて娘
を見た。
朝子は、女の注文すべきお酒は、まず第一に女のお酒、リキュールや
ワインやキュラソーや甘いカクテルでなければならぬこと、第二に、その
日着ている洋服の色に合った色でなければならぬことを父からきつく教
えられていた。 

デュボネというのは紫色のお酒で、朝子という令嬢は紫の装いに合わせて選んだというわけです。私はこういう世間離れした耽美な文章が好きです。確かにノーベル賞がふさわしい作家ですね。      
by vril (2010-06-11 15:38) 

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